浪人大学付属参考書博物館

roudai.exblog.jp
昔の大学受験参考書を展示する私設博物館です。

by roudai
更新履歴
2017/12/04
収蔵品番号063
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2017/08/22
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2017/08/19
収蔵品番号416
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2017/05/03
春のイベントのお知らせに進捗状況を追加しました。

2017/04/08
春のイベントのお知らせに通販状況を追加しました。

2017/04/01
春のイベントのお知らせに当日の注意事項を追加しました。

2017/1/29
収蔵品番号222
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2016/9/24
収蔵品番号420
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2016/8/13
収蔵品番号467
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2016/7/23
収蔵品番号200
の復刊情報とレビューを追記しました。

2016/06/12
発行書籍番号006
の紹介記事を追記しました。

2016/03/23
収蔵品番号353
の代替参考書を変更しました。

2016/03/20
収蔵品番号470
収蔵品番号463
収蔵品番号456
収蔵品番号449
収蔵品番号414
収蔵品番号407
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2016/02/29
収蔵品番号505
収蔵品番号502
収蔵品番号460
収蔵品番号454
収蔵品番号410
収蔵品番号409
収蔵品番号405
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2016/02/14
収蔵品番号477
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2015/09/07
夏コミ新刊の通販を開始しました。旧刊も在庫ありです。

2015/08/29
収蔵品番号392
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2015/08/10
収蔵品番号452
収蔵品番号451
収蔵品番号450
収蔵品番号448
収蔵品番号447
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2015/08/01
発行書籍番号010
発行書籍番号008
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2015/06/01
収蔵品番号486
収蔵品番号487
収蔵品番号488
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2015/05/10
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2015/05/05
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収蔵品番号474
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2014/11/30
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2014/10/14
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2014/8/26
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2014/6/7
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2014/4/29
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2014/04/19
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2014/03/30
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2014/3/25
収蔵品番号433
収蔵品番号432
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2014/02/26
収蔵品番号086
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収蔵品番号288 現代文・記述問題が面白いほどとけるスーパーレクチャー

d0133636_9554840.jpg
【タイトル】湯木知史の現代文・記述問題が面白いほどとけるスーパーレクチャー
【著者】湯木知史
【肩書】代々木ゼミナール・京進トップΣ講師
【出版社】中経出版
【サイズ】A5
【ページ数】149頁+問題別冊59頁
【目次】
内容説明型問題
 第1講 加藤周一「文学の概念」('87・筑波大)
 第2講 村上陽一郎『近代科学を超えて』('93・津田塾大)
理由説明型問題
 第3講 外山滋比古『思考の整理学』('05・山口大)
 第4講 岩井克人「未来世代への責任」'02・金沢大)
総合問題
 第5講 西村清和『遊びの現象学』('95・筑波大)
 第6講 西垣通『思想としてのパソコン』('01・静岡大・人文)
 第7講 安部公房『砂漠の思想』('94・山口大)
 第8講 野家啓一『物語の哲学』('97・横浜国立大)
 第9講 山崎正和『近代の擁護』('99・筑波大)※
要約型問題
 第10講 藤澤令夫『イデアと世界』(創作問題)
 第11講 柳宗悦「工藝の教へ」('95・一橋大)
 第12講 福田恆存「文化破壊の文化政策」('99・一橋大)
【初版発行年月日】2007年10月25日
【収蔵品発行年月日】2007年10月25日 第1刷発行
【収蔵品定価】1100円+税
【入手困難度】★★★☆☆
【学力貢献度】☆☆☆☆☆
【ヤフオク相場】2500円~
【鑑定額】0円
【代替参考書】
【コメント】
前回は、マーク式の「センター試験」の上に「小説」なので、多少は情状酌量の余地があるかと思ったが、今回は著者お得意の記述問題が舞台である。よもやまさか前回のようなヘマはしないだろう、と淡い期待を抱いて読み始めたのだが、アッサリと斜め上に期待を裏切ってくれる。

前回は、湯木師の手になる途中の解説がどんなに使えなくても、大学入試センターが正解を公開してくれているので、正解に写し間違いや誤植のない限りセンター過去問集として使えたが、今回は前回に続いて問題の選定に疑問符が付くモノばかりなだけでなく、解説も相変わらずのテンプレート書き一辺倒の上に、湯木師が解答と称するモノの中身がスカスカで使い物にならないという「問題」「解説」「解答」の三拍子揃った欠陥本に仕上がっている。

ハッキリ言ってこの本の不出来なところを挙げていったらそれだけで1冊の本になってしまうほどだが、すでに絶版のため、石原の本のように被害者が拡大し続けているわけでもなく、インチキな評判を元に高値掴みする善意の第三者が出ないようスペースの許す限り証拠を挙げて説明していく程度に留める。

余談だが、先日代ゼミの大阪校を覗いたら、鷹取師のオススメとして石原のクズ本3部作(「評論」「小説」「国語力」)が張り出されていた。マトモな日本語読解力がある人間なら恥ずかしくて1冊でも勧められない本を3冊まとめてだから、おそらく鷹取師は目も通さずにライブラリーに言われるまま挙げたのだろう。現代文教師を名乗る者が正気で勧めていたとしたら近年著しい代ゼミの凋落は当然のように思える。

まず収録された問題を見渡すと、記述式の問題集を見慣れた人間なら確実に違和感を覚えるだろう。わずか12題のうちに筑波大が3題、一橋大が2題、山口大が2題と極端に偏っている上、記述式問題で良問を出す大学として定評のある、東大・京大・広大・北大・お茶女が1つも含まれていない。そもそも湯木師は代ゼミの京大現代文担当だというのにその一端すら見せようとしないのだ。

ということで、前回同様当博物館収蔵の資料をひっくり返して出題年度を調べたところ、また驚いた。前回の1題目は15年以上前のセンター過去問だったが、今回の1題目も20年前の出題の上、半数の6題が10年以上前の出題(目次の年数を赤字にしたもの)である。著作権の問題がないとは言えないが、一体どんな基準で選んだのか。有名どころを選ぶと他の本と問題が被るから、などという信者の声が聞こえてきそうだが、そういう連中には何で被ったらイケナイの?とだけ言っておこう。

折り返しの煽り文句も笑かしてくれる。
大学入試・現代文の記述問題では、皆さんがこれまでの勉強で培ってきた「総合力」が試されます。では、「総合力」とはいったい何でしょうか。
それは「読解力」「解答力」「答案作成力」の3つからなります。このうちどれかが欠けても、合格点に達することは難しくなります。
この本では、その「総合力」を最高水準まで引き上げるために参照すべき”枠組み”を法則化し、明確に示していきます。
「解答力」と「答案作成力」ってどこが違うんですか(笑)?そもそもこの本のどこをひっくり返しても「読解力」強化に関する方法論の記述はない(湯木師が一人で要約?しているだけ)し。

そしてその要約も前回同様のテンプレート書き一辺倒で読んでいて眠気を催してくる。
(読解の基本)
 本文でも形式段落に着目して、本文を読解していこう。
 本文は、二十三の形式段落から構成されている。そこで、形式段落ごとに主題を抽出し、形式段落簡の論理関係を把握していこう。
(段落にしたがって読む)
 まず、第一段落を通読する。そうすると、この段落は、人間には「与えられた情報などを改変しよう、それから脱出しようという拡散的作用」と「バラバラになっているものを関連づけ、まとまりに整理しようとする収斂的作用」という「二つの相反する能力が備わっている」ということがわかる。
 そこで、第一段落の「筆者の主張」は次のように整理することができる。
【第一段落】人間には、拡散的作用と収斂的作用という二つの相反する能力がそなわっている。
 次に、第二段落を通読する。そうすると、<数学には正解があるが、要約には正解はない>という例が挙げられていることがわかる。
 そこで、第二段落の「筆者の主張」は次のように整理することができる。
【第二段落】数学には正解があるが、要約には正解はない。

(以下、これを20回くりかえし)

 最後に第二三段落を通読する。ここで、筆者は、第二二段落に述べられているのとは反対に、「拡散のみあって収斂することを知らない」ならば、その言葉は消滅すると指摘する。
 そこで、第二三段落の「筆者の主張」は次のように整理することができる。
【第三段落】新しいことばも、拡散のみあって収斂がなければ消滅する。
(33~42頁・太字は引用者)
こんな文章しか書けない人が「小論文」を教えているんですか?という疑問が真っ先に浮かんでくる。

この問題に湯木師が設定した解答目標時間はわずか30分。形式段落23個分の要約をやっているうちに30分経ってしまいそうな気がするのだが、この問題集を絶賛する人々はそうではないらしい。
問1 傍線部A「そういう理論上あり得ないはずのことが現実にはおこっている」のはなぜか、八〇字以内で説明せよ。(原文 傍線部①のようなことがおこるのはなぜか、簡潔に説明しなさい。)
【湯木】
要約では拡散的思考がはたらき、異なった者が同じことを書くとい
うことは通常あり得ないのに、皆が学校において収斂的思考で書く
ように指導され、それが効果を上げたから。(80字)
【電話帳】
拡散的思考が働き、要約には唯一の正しい答えがないにもかかわら
ず、与えられた答えをそのまま書けば正解だという学校での指導が
効果をあげすぎて、勘違いしているから。(79字)
どちらも同じような内容だが、直後に傍線部を繋げると「あり得ないのに効果を上げたから、あり得ないことが起こっている」と単なる理由説明なのに内容が重複している(まして原文では「簡潔に」と書かれている)。ついでに言えば、筆者は「要約の結果は十人十色」と書いており、「要約」が「同じ」になるとはどこにも書いていない。同じになるのは「小論文」についてで、この点において両者は誤読している。

私大型で「簡潔に」書くならば、
[例1]小論文にも数学と同じような、これが唯一の正しい答えというもの
    があると勘違いしているから。(44字)、
解答欄に余裕があれば、「理論上あり得ないはずのこと」というニュアンス(どんな同一の解答に収斂するのか)を足して、
[例2]与えられた内容をそのまま書けば正解になるという、収斂的思考に
    よる指導が効果をあげすぎて、個性を求められる小論文においても
    そのように書けばいいと考えているから。(80字)
くらいか。

第2講の津田塾の解答もひどい。
「近代主義」や科学の根こそぎの否定が、こうした西と東の「政権交代」によってA危機を乗りきろうという発想に由来するものである限り、私はむしろそれに与しない。
 現在でも、多くの科学者・技術者は、環境汚染にせよ、エネルギー問題にせよ、これまでにわれわれが持ち合わせている知識と技術を使って、その解決に努力しているし、逆に言えば、これまでにわれわれが獲得した知識自体が、そうした危機を予見し警告を発することを可能にしているのである。

問1 傍線部A「危機」とはどのような状況をさすか、三〇字以内で説明せよ。(原文 「危機」とはどのような状況をさすと思いますか。)
【湯木】
人類の生存を危うくする環境問題が発生しているという状況。(28字)
「エネルギー問題」はどこに消えたのか(笑)?
ちなみに電話帳は字数制限がないので両論併記で
【電話帳】
資源・環境問題に象徴されるように、文明が破局的段階にあること。(31字)
「危機」なんだからマイナス表現で、筆者が例を挙げているのだから両方入れて、しかもこの危機は、昔からあるものではなく、近代以降、科学によってもたらされたものだから、
[例1]環境汚染やエネルギー問題といった科学が人類にもたらした災厄。(30字)
[例2]環境汚染やエネルギー不足といった近代になって起こった問題。(29字)
強引に文字数内に納めようとすればこんな感じか。
どちらにせよ湯木師の正解と称する代物がスカスカなのはお分かり頂けるだろう。

さらに不可解な改題もある。
問4(2)傍線部D「機能としての両者の本質を、後者よりも融合的に見なす」とはどういうことか、七〇字以内で説明せよ。(原文 「機能としての両者の本質を、後者よりも融合的に見なす」とはどういうことか、六〇字以内でわかりやすく説明しなさい。)
津田塾の出題者が「六〇字でわかりやすく説明できる」つもりで出題しているのに、なぜか湯木師は10字プラスした上にその条件まで削除している。
【湯木】
ヨーロッパは、存在ではなく機能という面での自然と人間の本質を
、日本や東洋のようにきびしく区別するのではなく、一体のものと
捉えるという意味。(69字)
【電話帳】
日本や東洋が人為の人間と無為の自然を対立させるのとは逆に、西
欧人は人間も自然も被造物として一体的に考えるということ。(58字)
電話帳が「わかりやすく」書けているかは微妙(「人為の人間と無為の自然」が意味不明)なところだが、湯木師は10字増やしても文構造が支離滅裂(これがご自慢の「パラダイム」を用いた結果なのが笑える)なのでまったく理解不能だ。

原文に従って厳しめに書くならこうなる。
[例1]日本や東洋では無為自然を最上とし、人為を加えることを悪と考え
    ているが、西欧では共に神の被造物として一体だと考えている。(59字)
あと10字あれば「一体」の中身をもう少し詳しく説明できる。
[例2]日本や東洋では無為自然を最上とし、人為を加えることを悪と考え
    るが、西欧では共に神の被造物として、人の行為を自然から切り離
    さず一体だと考える。(70字)

第4講では「比喩」に関する無知と言語センスの無さを露呈してしている。
 私は経済学者です。そして、経済学者とは現代において数少ない「悪魔」の一員です。
 人類は太古の昔から利己心の悪について語ってきました。他者に対して責任ある行動を取ること―それが人間にとっての真の「倫理」であると教えてきたのです。だが、経済学という学問はまさにこの「倫理」を否定することから出発したのです。
 (中略)資本主義社会においては、自己利益の追求こそが社会全体の利益を増進するのだと言っているのです。
 A経済学者の「悪魔」ぶりがもっとも顕著に発揮されるのは、環境問題に関してでしょう。多くの人にとって、資本主義が前提とする私的所有制こそ諸悪の根源です。環境破壊とは、私的所有制の下で個人や企業の自己利益の追求によって引き起こされると思っているはずです。
 だが、経済学者はそのような常識を逆撫でします。私的所有制とは、まさに環境問題を解決するために導入された制度だというのです。

問1 傍線部A「経済学者の『悪魔』ぶりがもっとも顕著に発揮されるのは、環境問題に関してでしょう」とあるが、そのように言えるのはなぜか、一〇〇字以内で説明せよ。(原文 傍線部(ア)について、なぜそのように言えるのかを簡潔に説明しなさい。)
またしても原文では字数指定のないものを指定している。
それはいいとして、以下の説明の決定的な欠陥が分かるだろうか。
 まず、設問の「なぜ」が直接修飾する傍線部の表現は「環境問題に関してでしょう」である。したがって、この表現が「帰着点」である。次に、この「環境問題に関してでしょう」とされている対象は、傍線部の「経済学者の『悪魔』ぶりがもっとも顕著に発揮されるの(こと)」である。したがってこの表現が「出発点」である。
 そして、「出発点」の「経済学者の『悪魔』ぶり」は、「比喩的表現」である。そこで「直接的表現」を探す。そうすると、、第一段落の「経済学者とは現代において数少ない『悪魔』の一員」に目がいく。そして、第二段落からこの「悪魔」という比喩表現は、「『倫理』を否定する」者であり、「倫理」とは「他者に対して責任ある行動を取ること」であるとわかる。この<『倫理』の否定>は、経済学においては、第三段落から明らかなように、「資本主義社会においては、自己利益の追求こそが社会全体の利益を増進する」という考え方になる。さらに本問では「環境問題」に置ける「経済学者の『悪魔』ぶり」が問題となっている。これは[本文を読解する)の第五段落で見たように、<経済学者が、私的所有制を環境問題の解決のための制度だと考える>ことなので、「出発点」の「直接表現」とは、<経済学者が、私的所有制を環境問題の解決のための制度だと考えること>となる。
 さらにこの表現を踏まえて、「論理の飛躍を埋める表現」を探す。そうすると[本文を読解する)の第四段落で見た<一般の人々は、資本主義が前提とする私的所有制の下での個人や企業の自己利益の追求によって引き起こされると考えている>ことに目が向く。これは<経済学者の考え方>とは正反対の考え方である。つまり、<経済学者の考え方>は<一般の人々の考え方>から見れば、第五段落に「逆撫で」とあるように、「『悪魔』ぶりがもっとも顕著に発揮される」場合といえる。このように「論理の飛躍を埋める表現」は本文中にある表現そのものではなく、文脈から読み取れる「論理関係」でもありうることに注意する。したがって、「論理の飛躍を埋める表現」は、<一般の人々の考え方と経済学者の考え方とはまったく逆のものである>となる。(59~60頁・太字/橙字本文ママ)
「出発点」だの「帰着点」だの湯木師が得意げに並べる意味のない与太はどうでもいい。
岩井がなぜ「経済学者」を「ペテン師」や「天の邪鬼」ではなくわざわざ「悪魔」に譬えたのか、言い換えると「経済学者」と「悪魔」にはどんな共通点があるのか、その点についての考慮が全く無い。

「『倫理』を否定する」者だと書いてある?倫理を否定するイコール「悪魔」なのか?それだけなら他にもあるだろう。けれども岩井は敢えてインパクトの強い「悪魔」を冒頭から持ってきた。そもそも「悪魔」とは何なのか。
あく‐ま【悪魔】
1 残虐非道で、人に災いをもたらし、悪に誘い込む悪霊。また、そのような人間。
2 仏道修行を妨げる悪神の総称。魔。魔羅。
3 キリスト教で、神の創造した世界に対する破壊的で攪乱(かくらん)的な要素。悪への誘惑者。地獄に落ちた天使という解釈もある。サタン。
こういう性質が経済学者になければ岩井は経済学者を「悪魔」になど譬えはしない。つまり、経済学者とは言葉巧みに人を悪に誘い込み、災いをもたらす邪悪な存在である、という自虐がこの文章の基調であり、これが欠けていたらこの文章を読めたことにはならない。当然、出題もそこを中心に聞いてくる。しかし、湯木師の解答は
【湯木】
経済学者は私的所有制を環境問題解決の制度だと考える。これに対
し、一般の人々は私的所有制下での個人や企業の自己利益追求こそ
が環境問題の原因だというように、経済学者の考え方とは全く逆の
考え方をとるから。(99字)
長いだけで2文にした意味もなく、「悪魔ぶり」も「最も」も表現されていない書き賃狙いのレベル。そもそも経済学者の「悪魔ぶり」を示さなければイケナイのに一般人の考え方で締めている点だけで0点にされてもおかしくない。
電話帳も少しマシというレベルだが。
【電話帳】
環境破壊とは私的所有制の下で個人や企業が自己利益を追求する結
果引き起こされると考える大多数の常識に反して、経済学者は環境
問題を「共有制の悲劇」と考え、私的所有下での自己利益の追求こ
そが環境破壊を防止すると主張するから。(109字)
電話帳の解答は「常識」に反するから「悪魔ぶり」を発揮すると言えなくもないか。採点官が日本語に厳しければ「環境破壊は・・・されると考える大多数の常識」がおかしい(「と」がない方が分かりやすい)と減点されるかもしれない。

本気で「悪魔ぶり」を示すならこれくらい書かなければイケナイだろう。
[例]経済学者は、私的所有制によって環境破壊が起こると考える多くの
   人々に、本来「倫理」に反する自己利益の追求こそが環境破壊の防
   止策だと主張して、太古の昔から「悪」とされてきた利己心を巧み
   にあおり立てたから。(100字)
こう書けば、いかに「経済学者」が「ワル」であるかは自明である。本当は「詭弁を弄する」なんて使いたいのだが、試験会場で書けない漢字を使うのはアンフェアなのでやめておいた。

深読みのしすぎと思われるかもしれないが、出題者もそう考えていることは次の問題からも分かる。
 どうやら私は「悪魔」の一員として失格したようです。経済学者の論理を極限まで推し進めた結果、その論理が追放してしまったはずの「倫理」なるものを再び呼び戻す羽目に陥ってしまったからです。
 だが、京都議定書の批准をめぐる最近の混乱は、まさにその「倫理」こそ地球上で最も枯渇した資源であることを思い出させてくれました。環境問題が真に困難な問題であることを結果的に指し示すことになったという意味では、C私も立派に「悪魔」としての役割を果たしたと言えるのかもしれません

問3 傍線部C「私も立派に「悪魔」としての役割を果たしたと言えるのかもしれません」とあるが、そのようにいえるのはなぜか、一三〇字以内で説明せよ。(原文 傍線部(エ)について、なぜそのように言えるのかを簡潔に説明しなさい。)
またしても原文にない字数制限の設定である。「簡潔に」と「一三〇字」ではエライ違いだが、それぞれの解答を見てみよう。
 まず、設問の「なぜ」が直接修飾する傍線部分の表現は、「立派に『悪魔』としての役割を果たした」である。したがって、この表現が「帰着点」である。次に、この「立派に『悪魔』としての役割を果たした」とされている対象は傍線部の「」である。したがって、この表現が「出発点」である。
 そして、「出発点」の「」は具体的にどのような立場にある者なのかという説明が必要であり、「抽象的表現」である。そこで、「具体的表現」を探す。そうすると「私」は第二〇段落にあるように、環境問題で「経済学者の論理を極限まで推し進めた結果」、「『倫理』なるものを再び呼び戻」した者であることがわかる。したがって、「出発点」の「具体的表現」は第一九段落(あるいは問2)を踏まえると<私的所有制の下での自己利益の追求という経済学者の論理を極限まで推し進めた結果、環境問題では、未来世代の利益の実現に責任を持って行動することが必要だということを明らかにした者>となる。
 さらに、この表現を踏まえて「論理の飛躍を埋める表現」を探す。そうすると、傍線部分の直前に「京都議定書の批准をめぐる最近の混乱」で環境問題の解決には「倫理」が必要であるにもかかわらず、「『倫理』こそ地球上で最も枯渇した資源である」ということが明らかになったとある。つまり、それは、<人類の滅亡という最悪の事態をもたらす可能性を示す>ものであり、そのことを示した「私」は「悪魔」だといえるということである。したがって、「論理の飛躍を埋める表現」は<現在世代は倫理を欠くため、環境問題が真に困難な問題であることを示すことになった>となる。(64頁・太字/橙字本文ママ)
長々とテンプレート文を並べているが後半は全くナンセンスである。なぜなら「『倫理』が枯渇した理由」が全く書かれていないから。
また「悪魔の役割」とは何なのか、これを読む限り「人類滅亡という事態をもたらす可能性を示す」としか読みようがないが、これは「預言者」の仕事で「悪魔」はこんな悠長なことはしない。「悪魔」とは何か、という根源的な定義をすっ飛ばしてウソ八百を書き散らかしてきた報いである。ちなみに上の理屈から引き出した答えは、
【湯木】
自己利益の追求という経済学者の論理を極限まで推し進めた結果、
環境問題では、現在世代は未来世代の利益実現に責任を持って行動
する「倫理」の必要性が明らかになったと同時に、現在世代がその
「倫理」を欠くため、環境問題が真に困難な問題であることを示す
ことになったから。(129字)




「悪魔」は問題の困難さを示せば本懐を遂げたことになるのか?ずいぶんと「優しい悪魔」だこと(笑)。
【電話帳】
地球温暖化の問題の深刻さが、未来と現在の二つの利害対立による
ものであると述べ、この解決にはかつて経済学が追放した「倫理」
的存在となることが要請される点で、私有財産制によっては解決不
可能な困難なものであることを示したから。(110字)
「解決不可能な困難なもの」ってどこが「簡潔」なんだろう?悪魔の役割が一切書かれていない以上、書き賃以上は出しようがない解答だと思うが。

「経済学者」は「悪魔」である、という通奏低音を押さえれば答えは簡単である。
[例]環境問題を経済学者の論理に従って解決しようとすると、現在世代
   は未来世代に対して「倫理」的な態度が必要になるが、かつて経済
   学者の言うままに利己心を「善」とする私的所有制を推し進めた結
   果、「倫理」的な人間がどこにもいなくなり、今や環境問題の解決
   が絶望的になったから。(130字)
これこそ将に「悪魔の所業」だろう。人間を堕落させ、その理屈に従えば結果的に問題解決が絶望的になる。だからこそ経済学者は「悪魔」なのである。これも「毒された」とか「口車に乗って」などという表現を使いたくなるが、さすがにそれは言い過ぎになるのでこの辺で矛を収めた。


ここまでわずか3題(それもごく一部)。それでこれだけ穴だらけなのである。素人の館長が難癖をつけながら楽々と記述解答を作れるのだからこれらの問題が難問のわけがない(「本当の」難問なら手も足も出ない)。

評論がこの通りなので、もう「センター評論」も同系統の「ファンダメンタル」も論ずる必要は無いだろう。出版されてすぐに姿を消した本がマトモなワケがない、という道理が結局正しいのだ。これだけ言ってもまだ怖いもの見たさで金をドブに捨てる人はもうご自由にどうぞ。

P.S.
字数制限一杯まで書いてしまったのでこちらに書きますが、学研から11/29に湯木知史「減点されない記述現代文」(学研)が発売予定だそうです。新刊なので当分レビューしませんが。
内容説明に問題の出題形式を4つに分類し、とあるのでおそらく本書と同じ「内容説明型問題」「理由説明型問題」「総合問題」「要約型問題」という切り口でしょう。
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by roudai | 2011-06-14 00:00 | 国語 | Comments(36)
Commented by 浪人生 at 2011-06-18 19:25 x
現在、僕は早稲田大学を目指して浪人しているのですが、現在も出版されているオススメの現代文の参考書を教えていただけないでしょうか?
Commented by roudai at 2011-06-18 20:59
>浪人生さま
はじめまして。
早稲田が目標と言っても学部や現在の貴方のレベル(模試の偏差値)が分からなければ「早稲田の赤本」としか答えようがありませんね。
Commented by 浪人生 at 2011-06-18 21:30 x
申し訳ありませんでした。学部は法学部を志望しております。
全統模試で偏差値はいつも65くらいで、
昨年度の早稲田法学部の入試問題の正答率は6割くらいでした。
Commented by roudai at 2011-06-18 22:43
>浪人生さま
そのレベルまで来ると特定の参考書で上積みするのは難しいですね。
逆に4割落とした箇所は現・古・漢のどれでしょう?苦手を無くしていかないと厳しいと思います。
Commented by barashiken at 2011-06-19 00:26 x
初めまして。
コミケで何度か同人誌を買わせて頂いた者です。
(ここ最近は自ジャンルのサークルさんへの挨拶回りでいっぱいいっぱいなため評論島まで本買いに行く余裕が…)

記述の本ですと最近出たでるもん現代文が解答の作り方に言及していて良いと思いました。
現在市場に出回っている記述対策本の多くは「何を書くか」に言及しても「どう書くか」にはあまり触れておらず、ポイントをまとめろとしか書いてなくてあまり役に立たないなあと感じますね。
田村の現代文講義3やZ会必修現代文(両著のレビュー期待してます)みたいに書き方について解説する本が増えれば受験生が助かるのですが残念です。
Commented by roudai at 2011-06-20 22:59
>浪人生さま
「現在も出版されている」という条件から外れますが、Amazonでまだ定価以下で買える田村師の「難関私大現代文講義」(代々木ライブラリー)を使ったことがありますか。たった2題ですが早稲田対策について田村師の的確な分析が載っています。「読み」よりは「解く」に特化した本です。
そこにも書いてありますが、おそらくネックはスピード不足と思われるので、過去問や模試問題集などを通じて効率よく読む(解く)フォームを身につける(勿論語彙・知識の裏付けも必要)という王道しか無いと思われます。
Commented by roudai at 2011-06-20 23:10
>barashikenさま
はじめまして。毎度お買い上げありがとうございます。
冬に出られたら是非足をお運び下さい。
>「でるもん」
同じ中経出版ですがこちらは良い本ですね。ちゃんと読む前に代替参考書に挙げるのも何なのでスルーしていました。ただ、これも採用している問題に東大・京大がないですね。広大・北大・首都大・九大があるのでスパレクほど偏ってはいませんが。あと、基準の全く違うPISAを引っ張り出して権威付けするのもどうかなと思いますけど。
やはり現代文に関しては河合塾が頭一つ抜けているんでしょうかね。牧野は置いておいて。
>田村3と必修
いやー、耳が痛い。ダメな本を貶すのは簡単なんですが、良い本をキチンと褒めるのは難しいんですよね。何より問題が硬派で、自分なりの答えをキチンと作るのに時間がかかりますし。
Commented by barashiken at 2011-06-21 03:17 x
新・田村の現代文講義3とZ会必修現代文が絶版になってから難関国立志望者が代ゼミ系の参考書で揃えるのが難しくなりましたね。
船口師の本がありますが、解答のまとめ方の解説が少ない上に東大の解答例が70字(大半の過去問集では60字前後)と10字多いところに首をかしげてしまいます。
田村の現代文記述問題解説は東大・京大中心に良問ぞろいの良書でしたが、何故か絶版に…栄光は何を考えて絶版にしたのでしょうか。

河合塾の本ですと得点奪取が解説詳しいのですが、問題が記述対策本にしては優しめなんですよね。
最近出た本だと読解現代文問題集難関大編は別冊本文解説も付いてる上に各問題に200字要訳があって使いやすい印象を受けました。

現行の参考書で不足してるのは二次私大の小説対策本でしょうか。
石原本は論外として、小説編現代文のトレーニングも悪くはないのですが無難といった程度で、田村の現代文講義4を知ってる者からすると物足りなさがあります。
Commented by roudai at 2011-06-21 22:38
>barashikenさん
絶版本優先で目を通しているので、船口師の本は後回しになっているのですが、そんなに字数が違うのですか。よほど普段から小さな字を書かれているのですかね。もう10字あればだいぶ楽ですよね。
ドリームチームは現役本もだいぶあるので謎ですが、問題文の著作権絡みかもしれませんね。実際、難問集はゆとり受けが悪いようですし。
>二次私大小説
需要と供給なんでしょうね。広大・岡大・名大・九大・聖心(奈良女は別格)を受けない限りまず必要ないですから。
Commented by dx at 2011-10-24 06:05 x
あなたの解答例では点数は半分もこないですよ。

それと、中身がスカスカという曖昧な表現を是非、わかりやすく説明していただきたい。
Commented by roudai at 2011-10-24 21:00
>dxさん
はじめまして。

大変結構なお話ですね。私も自分の解答がパーフェクトだとは思っていませんので、是非、「あなたが半分取れると思う解答」とやらを1つでいいので提示してください。

私は「湯木師が解答と称するモノの」中身がスカスカ、と書いており、湯木師の模範(?)解答についてこれだけ書いているのに「曖昧な表現」などと書くような読解力の人がどんな解答を書くのか大変楽しみです。

もちろんこの本はお持ちだと思うので解けますよね。
Commented by アトレ at 2011-11-06 15:11 x
現代文記述の参考書でおすすめのものはなんなのでしょうか?

偏差値は代ゼミ記述で62、学校の進研模試で68程度です
Commented by roudai at 2011-11-07 21:28
>アトレさん
はじめまして。
学校と仰るところ見るとまだ高校三年生でしょうか。

高三でこの時期62出ていれば全体のレベルが下がるので、直前には黙っていてももう少し上の数値が出るでしょう。

貴方が既に何を終えられているのか、どこ志望なのか、現役なのか浪人なのか、分からないことだらけなので、答えが簡単に出せません。

一般論ですが、正直なところ、この時期に新しい参考書を増やすのは考え物です。自分の志望校の過去問を学校の進路指導室にあるはずの電話帳から抜けるだけ抜いて(昨今の赤本は収録年数が少ないため)解きまくることをオススメします。それが済んだら出題傾向の似た他大の問題をやるとか。

国立志望ならセンターの過去問(本・追)10年以上は当然終えてますよね。センターを甘く見ると記述云々言う前に泣きを見ますよ。
Commented by gonta at 2012-02-09 22:51 x
なんかケンカを売っている奴がいるみたいですね。気分よく見ていたのですが、「阿呆が、たわごとぬかす暇あるならとっとと反証をあげろ」とかっとなってしまいました。まだまだ落ち着かんですね、いい年なのに。まあ、相手にしないことでしょうね。
ところで、この先生の記述対策本が、なぜか知りませんが資格本のコーナーにあって読んでみました。今発売している本なのであれこれ言えませんが、おそらく講義を取っている人にはよくわかる本なのかな、というのが感想です。現役時に田村の現代文の記述用を使ってましたが、個人的には田村先生の方がよかったと思います。ぜひ復刊してほしいです。最近は「記述対策は予備校で」の風潮でもあるのでしょうか、記述対策の本がないみたいですね。オヂサンが学参コーナーに行くと「加齢臭ばらまくな」みたいな顔で睨まれますが、我慢してのぞいていると、ほんとにそろってない・・・今の高校で記述対策を教えられるとは思えないので、どこか出してくれないですかね。
Commented by roudai at 2012-03-03 14:31
>gontaさん
お返事が遅れてスミマセン。
コメント欄を承認制にしていますが、スパムコメント以外は全て表示している(スパム自体ほとんどありませんが)証拠としてそのまま載せています。
「減点されない~」に関しては多少は改善しているもののオススメとは言い難いですね。まぁ、現物見てチョーダイ、としか言えません。
田村先生の旧3はイイ本ですが、それなりに難解なので万人向きではないですね。栄光は世間で言われているほどよい解答ではない気が(cf.「参考書の品格」)。
記述解については夏コミ新刊で企画していますのでご期待ください。
Commented by aiueo at 2013-05-19 20:17 x
初めてメールします。東大文系志望です。
「現代文のトレーニング入門編」(Z会)がすでに終わり、今は「同・必修編」をやっています。
次に「同・記述編」に進みたいところですが、「必修編」とのギャップが大きそうなので、一冊挟みたいと考えています。
湯木師の「スーパーレクチャー」(中経)か「減点されない記述現代文」(学研)を考えていましたが、roudai氏のレビューが厳しかったので迷っています。
他に気になるのは「現代文と格闘する」(河合)といったところでしょうか。
roudai氏のオススメを教えて頂ければと思います(「格闘」でなくても結構です)。
Commented by roudai at 2013-05-19 21:27
>aiueoさん
はじめまして。「現トレ」記述編は浮世離れしているので時間の余っている人にしか勧められないですね。
東大志望なら現役本では今井健仁「現代文の解法 第2版」(データハウス)がピカイチです。「東大の現代文[第6版]」と解答を見くらべながらやるといいでしょう。「格闘」なんかやると「要約」バカになりますよ。
現代文に自信のある人ほどセンターで躓く傾向がありますのでそちらの演習も忘れずに。
Commented by aiueo at 2013-05-20 23:17 x
>>roudai氏
さっそくのコメントありがとうございます。
「現代文の解法」も「東大の現代文」も本屋で見てきてよさ気だったのですが、両方買うと値段が半端なく高いですね・・・。
「得点奪取現代文」も問題が易しめとのことですし、「減点されない記述現代文」もあまり改善されていないということですし、悩みどころです・・・。
Commented by コネコ at 2013-05-20 23:22 x
館長様
データハウスでもまともな参考書もあるのですね。驚きました。
Commented by roudai at 2013-05-21 23:28
>aiueoさん
まぁ、どこかの夏期講習で「東大現代文ゼミ」を取ることを考えれば全然安いですよ。記述は答えを書いてナンボなので大量に解いて大量に書くことです。

>コネコさん
例外のない規則はない、ということです。aiueoさんのように自分の眼で見ることが大事です。
今日「英語構文全解説」を見に大型書店に行ってきましたが、センター現代文で革命的な本が出ましたね。ある程度読める人じゃないと価値が伝わらなそうなのが惜しいですが。「アホー鳥」なんか追っかけてる場合じゃないです。
Commented by コネコ at 2013-05-23 01:20 x
館長様 早速のご返信ありがとうございます。

その本というのは小さな出版社から出ている2冊の本のことでしょうか。
それくらいしか候補が浮かびません。

自分の眼で>数学、物理の本でしたら数分読めば価値がわかりますが、こと門外漢の現代文に関しては博識のある方がいないとダメですね。 
Commented by roudai at 2013-05-23 22:15
>コネコさん
うーん、小さな出版社じゃないですよ。2冊同時発売ですけど。
ヒントは赤と緑。
>門外漢
いやいや、そういう人に分かってこそ「ホンモノの中のホンモノ」です。
Commented by コネコ at 2013-05-23 23:03 x
館長様 何か分かりました! 小さな出版社というのは私の勝手な
固定観念でした。ゴメンナサイ(>_<)
Commented by アルフ at 2013-06-14 02:32 x
東大現代文について話が出ていたのでコメントさせていただきます。ライジング現代文に対してはどういった感想を持たれているでしょうか。
Commented by roudai at 2013-06-15 18:15
>アルフさん
はじめまして。
基本的にメジャーな出版社で現行の本は自分で見て下さい、としか言いようがありません。私がどう感じようと、あなたは私ではないのだから。
問題集というのはどんなレベルの人が使うかによって良書にも悪書にもなり得るからです。 私が良いと言えば購入して解く、というのでは主体性が無さ過ぎでしょう。
ライジングは東大の少し古めの問題を中心とした手応えのある内容の割に解説が少なすぎますね。今の赤本に収録されていない(センター追試など)問題が多いので、ある程度読めて解ける実力者が直前に未見問題に対する経験値を上げるためなら良書ですが、夏前に読む力、解く力に自信のない人が解いてもチンプンカンプンでしょう。
Commented at 2013-06-23 14:00 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2013-11-23 04:10 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by jack at 2016-08-04 05:10 x
はじめまして。
東大の話題が出ていたので、東大現代文と湯木先生に関わっている現代文の講師が2人ほど気になりコメントしました。
1人目は、「東大現代文でロジカルシンキングを鍛える」の柳生先生です。
http://s.ameblo.jp/yoshiyuki-yagyu/entry-12137348876.html
http://s.ameblo.jp/yoshiyuki-yagyu/entry-12130460184.html
まず、彼のブログには、湯木先生の参考書を推薦しており、さらに、影響も受けたと書かれています。しかし、他の記事を見ると、このブログと同じような評価を下していたり、データハウスの現代文の解法を評価していたりします。
なぜ、湯木先生についてだけこのような違いが出ているのか少し疑問です。
また、柳生先生がブログで述べているように、東大現代文でロジカルシンキングを鍛えるは、データハウスの現代文の解法と方向性は似たようなもので、受験生の使用に耐えられるのかも気になります。

2人目は、現代文のオキテ55の鈴木先生です。
http://eichi08.com/archives/51168760.html
ここで湯木先生の参考書を勧めています。

http://eichi08.com/archives/51351057.html
http://eichi08.com/archives/51324290.html
http://eichi08.com/archives/51309208.html
http://eichi08.com/archives/50448871.html
http://eichi08.com/archives/51109614.html

疑問なのは、彼の現代文への姿勢です。
現代文を、本文から外れて捉える姿勢と、彼のブログにある東大と東北大の現代文の解説についてどう感じますか?
以前、このブログで、霜先生の記事で本文に書いていないものを解答に含めていたため、ブログ主さんならどう考えるか気になりました。

両方とも、参考書からはみ出している話題ですが、現代文に一石を投じる人物ではあります。返信いただけるとありがたいです!
Commented by roudai at 2016-08-06 00:34
>jackさん
はじめまして。長文のコメントありがとうございます。
どちらも若手の方なので直接は存じ上げませんが、「現代文のオキテ55」は立ち読みしたことがあります。
まったくダメなレベルの生徒に道筋をつけるにはいい本かな、という感じですね。

それにしても、貴方のコメントが非論理的すぎてどうコメントするかに悩みました。

>彼のブログには、湯木先生の参考書を推薦しており、さらに、影響も受けたと書かれています。
>しかし、他の記事を見ると、このブログと同じような評価を下していたり、データハウスの
>現代文の解法を評価していたりします。

柳生師のブログの指定の記事を見ましたが、私とほぼ真逆な本しか勧めていません。湯木師の本を確たる根拠も示さず持ち上げるような人ならそんなものでしょう。
「論理の飛躍を埋める」のがお好きなようですから湯木師の書き方と響きあうのでしょう。むしろデータハウスを評価することの方が不思議なのでは?
そもそも、1つ前の「現代文の歴史15」なる記事で、堀木→笹井→林修が同じ系譜とか噴飯モノの戯言を並べている段階で発言の信憑性はゼロです。
単に「東大現代文」の有名講師を並べているならまだしも、堀木師と笹井師(なぜ・なに・ぐー)の共通点は何なのか小一時間問い詰めたいところです。
柳生師は自身の初期は林師の物真似だったと述懐しているので林師の講義は聴いているのかも知れませんが。
私は林師と笹井師はどちらもテキスト(と生徒のノート)しか見たことはありませんが、同系統とは思わないし、記述解答の技量ではどちらも堀木師の足許にも及びません。
この人は「古典派」とか「京大構文派」とかレッテル張りして遊びたいだけなんじゃないでしょうか。この程度の言葉遊びで「歴史」なんて言って欲しくないですね。
Commented by roudai at 2016-08-06 00:35
上にも書いていますが、「現代文の解法」は現在第三版が出ていますので、本屋で見て下さい。
絶版本をオークションで買って見ろという酷なことは言いませんが、立ち読み可能な現行本の評価が気になるなら自分で読んで下さい。
それが一番腑に落ちるでしょう。

次がもっと意味不明です。

>疑問なのは、彼の現代文への姿勢です。
>現代文を、本文から外れて捉える姿勢と、彼のブログにある東大と東北大の現代文の解説についてどう感じますか?

疑問であるならば鈴木師かアシスタントの人にぶつけるのが筋ではないですか?
第三者に過去問を解いてもらって答えを聞くならYahoo知恵袋がありますよ。
見も知らぬ人間のためにわざわざ84年の東大と14年の東北大の問題を集めさせ(当然電話帳を持っていますが倉庫です)、
解答を作れ、と年長者に向かってコメントできる感性には驚きを禁じ得ません。

>以前、このブログで、霜先生の記事で本文に書いていないものを解答に含めていたため、ブログ主さんならどう考えるか気になりました。
そんな記事がありますか?少なくとも霜師に関係する3本には無いと思います。「勉強」についてであれば意味が全く逆です。よく読み直して下さい。
本文に書いていないことを使ったから非難しているのではなく、本文にあることを誤解しているのが明白だから非難しているのです。
国公立大の記述解答で本文に書いていないことを使うことは日常茶飯事なのでなぜそんな些事に拘泥するのか私には分かりません。
Commented by roudai at 2016-08-06 00:37
とりあえず東大の解答についてですが、

進歩主義一色の日常を離れて、厳格なルールに従い非日常的な形で緊張と緊張からの解放を味わおうとする精神。(51字・25年)
経済発展が主役の進歩主義を離れ、言論に遊びの要素を含むことで、言論の質を高めようとする精神。(45字・鈴木師)

まず、25年の解答ですが、そもそも日本語としておかしいと思いませんか?イイタイコトはおそらくこうでしょう。
[進歩主義一色の日常を離れて、{厳格なルールに従い(非日常的な形で|緊張と緊張からの解放を味わおうとする|)}]精神。
括弧の開始箇所の全てに読点を打てばまだしも、主語がないのに全て最後の名詞に懸かる連体修飾というお子ちゃま回答で一読して意味が通らない以上せいぜい書き賃レベル。
しかも修飾語句を取っ払って原文に代入すると「緊張と緊張からの解放を味わおうとする精神」が言論の質を保つ、となり意味不明で書き賃も危うい感じです。

同様に鈴木師の回答を原文に代入すると「言論の質を高めようとする精神」が言論の質を保つ、となってしまうので同語反復で勇み足ですね。もっと手前で止めるべきでしょう。
今、手元に本文がないので正確な解答は書けませんが、骨格だけ言えば「厳格なルールには従うものの、日常に縛られない精神」で、あとは本文中の修飾語句を足すか具体化していけばいいでしょう。
検算すると「厳格なルールには従うものの、日常に縛られない精神」が言論の質を保つ、で前の2つより因果関係が明確だと思いますが。

東北大については鈴木師の説明は最後のドラッガーの記述がその前に影響を与えているような書き方ですが、堀木門下としてそれには同意出来ません。
鈴木師の実際の回答がないので評価しようがありませんが、他の予備校の解答速報の方が私は妥当だと思います。
http://www.yoken.co.jp/news_flash/2014/2014th_j.pdf
Commented by jack at 2016-08-06 02:50 x
返信ありがとうございます。
まず、まともに推敲もせずに、無礼なコメントを差し上げてしまい申し訳ありませんでした。
霜先生の記事は全くの思い違いでした。
東北大と東大の問題に関しては、数々の現代文の参考書と先生の思考を見てきたroudaiさんが、彼の解答の仕方を見てどう感じるかを単純に聞きたかっただけでした。
鈴木先生のオキテ55にもありましたが、彼は、予備校の模範解答と同じような書き方をしている合格者でさえ、国語は半分程度しかとれていないというデータを根拠にして、現代文への姿勢をとっているようなので、彼に確認したとしても、そのままの答えなのではと思いました。
roudaiさんの指摘があって、赤本と鈴木先生の解答に傷がかなりあることに気がつきました…

無礼な質問にもかかわらず、答えてくださり本当にありがとうございました。
Commented by roudai at 2016-08-06 09:48
>jackさん
理解して下されば結構です。
改訂作業のため数学の参考書ばかり見ていたので良い気分転換にはなりました。

ちょうどコメントをアップした直後に山積みの本の中から松岡剛夫「精説現代文」(駸々堂)が出てきて東大の問題が載っていましたので回答を作ってみました。
原文を読むと回答に使うべきキーワードがいくつもあるのですが、なぜ彼らが使おうとしないのか(おそらく傍線部や冒頭しか近視眼的に見ていないから)不思議です。
西部は「一九世紀(近代)」を否定して前近代(むしろ古代・中世)の「スコレー」を肯定しています。「スコレー」の時代の言論を良しとし、その質を現代でも「保つ」には(鈴木師の言う「質を『高める』」ではない点がポイント)どうするかという箇所ですから、私の回答はこうなります。

型にこだわる近代的なイデオロギーから脱した、厳格なルールには
従うものの日常に縛られない自由な精神。(49字)

本文に代入すると「自由な精神」が言論の質を保つ(⇔「真面目なイデオロギー」が言論の質を落とした)、という理屈になります。
回答を作成する過程で「自由な」というダメ押しの形容動詞が出てきたところがポイントです。

ちなみにAmazonでプレミア価格の「精説現代文」の回答は

真面目に進歩を求める日常生活を離れ、厳格なルールに真剣に従っ
て言論活動をし、緊張とそれからの解放を味わおうとすること。(59字)

冗長ですね。
京大の解答欄ならまだしも東大の二行には収まらないでしょう。代入結果も25年と同様なのでコメントする価値もありません。
Commented by at 2017-10-09 01:15 x
こんばんは。ブログを読ませていただきまして、岩井氏のニュアンスが大事と思い、いろいろ調べて、問3は以下の論考に依拠するのが妥当ではないかと思いました
http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n2005dir/n2650dir/n2650_01.htm

「悪魔が神の存在を否定することによって最終的に神の正しさを示すように、筆者が、環境問題を題材に、倫理を否定し自己利益追求を語る主流派経済学の論理を突き詰めてその限界を示し、最終的に環境問題の解決ひいては社会全体の利益の増進にとっての倫理の重要性を示したから。」(128字)
Commented by roudai at 2017-11-04 01:08
>猫さん
はじめまして。
こんな古い記事にコメントしていただきありがとうございます。
近頃、「前提となる知識」の必要性についての議論が喧しいですが、2002年の入試問題を解答するのに2005年の論考の知識が必要というのはナンセンスじゃないですか?
そもそも、研究論文ならまだしも入試問題を解くのにその著者の論考を全て読んでおく(論文ですら不可能だと思いますが)、もちろん受験生は誰の文章が出題されるのか分からないので、どんな文章でも大丈夫なように全ての論文を知っておかなければならない、と考えていますか?貴方の考えを敷衍するとこういうことになりますよ。
解答についてですが、昔、森島久雄先生に「喩を喩で返すな」、と指導されたことを思い出します。「悪魔が神の存在を否定することによって最終的に神の正しさを示すように、」は丸々水増しで、バッサリ削除できます。
本文が、「「悪魔」の一員として失格=「倫理」を呼び戻す」、となっていますから、説明すべき傍線部の内容が「「悪魔」としての役割」となっているので、悪魔として失格な「倫理の重要性を示したから」では結論が間違っています。「主流派経済学の論理を突き詰めてその限界を示」したから、で止めていればOKだったと思います。
Commented by at 2017-11-04 17:54 x
 返信ありがとうございます。
 おっしゃる通り、他の著作を必読とは変ですし、私も本番で出たら違う答えを書きます(湯木先生に近そうw)。一方で、出題者は当然本文をその背景も含め理解してるでしょうから、他の著作と整合的か確認するのも解答が正解かを検証する方法だと思います。その分野での標準的な理解と違っていれば誤読ではないでしょうか。
 そこで、あの論考ですが、「経済学者には…最終的にはそれによって,結果的には神の正しさを示す役割を果たす存在です…それが実は『信任』であり,『倫理』なのです」は重要でしょう。著者は本文以前から信任・倫理を説いています。
 入試本文で言うと、「『悪魔』の一員」の「行為」は「倫理の否定・市場競争万歳」であり、「『悪魔』としての役割」は「結果として」「倫理の重要性を示すこと」になります。経済学者が倫理の重要性を説いたら「悪魔の一員として失格」でしょう。しかし、「悪魔の役割」は、その「結果として」「倫理の重要性を示すこと」なので、著者の中で行為と結果は矛盾しませんし、著者の立場と整合的です。
 結局本文は、経済学者の意義を環境問題を例に説明したものだと理解できます。他に環境の論文もないです。あくまで資本主義社会における倫理の重要性を、本文の環境問題や、別の医療問題や、法人問題に適用しているのでしょう。
 そこで、私の解答ですが、著者の「悪魔」を表現しようと思い無理やり入れました。「喩を喩で返すな」はごもっともです。しかし、上記の理由から「最終的に(結果として)…倫理の重要性を示したから」だと思います。『得点奪取』も倫理の否定という要素を入れるようですが、一貫した態度をとる著者がこの文章だけ倫理を否定したということはないと思いますが、いかがでしょうか。